芸森で亜古ちゃんに会う

gimbal2010-05-16

先日は久しぶりに芸森に出掛けた。

特に目当てはなかったのだが、春の陽気に誘われるまま何も考えず車に乗り込んだ。

最初に向かったのは「片岡珠子展」。
片岡珠子は北海道ゆかりの画家であるが、ボクはまったく知らなかった。でも会場では観たことある絵が数枚あったのでちょっと安心した。何故安心したかは不明。50点程の絵画と数点のスケッチを観る。

その後、食事をしようとセンターのレストランに向かうが超満員。一時間待ちと聞き断念。鍋煮込みハンバーグなるものが今でも気になる。仕方なくその足で野外美術館へ。そこで亜古ちゃんと会ったのだ。

「亜古」ちゃんとは彫刻家佐藤忠良作の彫像である。

野外美術館の入り口からさほど遠くない所に「佐藤忠良記念子どもアトリエ」が開館したのは一昨年のことらしい。そのアトリエの門前で、「亜古」ちゃんがおどけて、または恥らうような仕草で居て迎えてくれる。「なんて可愛い!」50過ぎたオッサンが回りも気にせず思わず叫んでしまうくらい、彼女は愛らしい。

佐藤忠良もご存知北海道ゆかりの彫刻家。彼の作品は学校の教科書に度々登場するのはもちろん、実際に幣舞橋の「夏の像」や旭川平和通買物公園の「若い女」など、訪れる度に立ち寄って眺めていたボクにとって格別の親しみを覚えます。だからなのか、遠い旅先の美術館で野外で、彼の彫像に不意に出会った時などは、嬉しさとともに故郷を想う気持ちがこみ上げてくるのです。


子どもアトリエはさほど広くなく、収蔵品も十数点余りだが作品は全て秀逸。
ボクのお気に入りは「二歳(大)」である。下半身丸出しのボクちゃんが、ちょっとうつむき加減に佇んでいる。「ボクどうしたの?」と、どうして彼がそんな姿でいるのか聞きたくて、いろんなストーリーを想像するだけで楽しくなる。後ろへ回り可愛いお尻を見、後頭部の首の付け根の凹に妙に感心し…時も忘れてしまう。やっぱり立体物は良いね。

その他アトリエにはワークショップ・ルームと図書コーナーがあり、ボクが居た時には、子ども達がワークショップ・ルームで「手作り鯉のぼり」を作っていました。子どもも一生懸命だったけれど、親はもっと一生懸命でしたな。

アトリエを出でもう一度「亜古」ちゃんの所へ。「やっぱ可愛い…」また来るね〜。

帰り際、駐車場の入り口付近に灰皿があるベンチ見つけ、数時間ぶりのタバコを手に取った。するとすぐ隣のベンチに居たご婦人が「きゃー、タバコ。煙くるくる」と叫び逃げて行った。ムム…灰皿あるじゃねぇか、と思いながら我関せず。いいもん観た後のタバコうまい!